監禁事件報道に関して思う

 少女を監禁して暴行や虐待を繰り返していた容疑者宅から多数のエロゲーが発見されたとのことで、マスコミが挙ってエロゲ叩きに奔った。こういった、ゲームやアニメといった比較的歴史の浅いメディアが少しでも犯罪に関連していると、それ見たことかとマスコミが問題視するのは毎度のことですが、今回の事件でエロゲを問題視すること自体、甚だおかしなことだと、私は思っている。とかく日本の犯罪報道は、犯罪者本人より、その周囲に対して原因を求める傾向が強いが、本件の容疑者は法的にはひとりの成人として扱われる存在であり、行為の責任はまずすべて本人が負うべき立場にあるのだから、他者への責任転嫁は時期尚早どころか的はずれではないか。

 エロゲーが容疑者に対してなんらかの影響を与えたからエロゲーが悪い? 
 そんな馬鹿な意見があるものか。エロゲーが容疑者に影響を与えたのは当然だ。プレイヤーに性衝動を起こさせてなんぼのエロゲーである。プレイヤーすべてに対してなんの影響も与えなかったとするなら、それは糞ゲーどころか不良品だ。個人的にエロゲー制作者には、「犯人の性衝動をエロゲで満たせなかったことが残念だ」と悔しがって欲しいくらいだ。
 そもそも、すべてのメディアは受け手に影響を与えることを目的とするのだから、こういった質問自体がナンセンスだと言わざるをえない。その影響を受けてどう行動するかは、まず第一義として受け手側の問題である。

 では、犯罪行為に繋がる可能性のあるメディアすべてを禁止すべきではないのか?
 これまた、実に馬鹿らしい考えだ。猥褻物の定義と同様、その境界線の定義は限りなくあやふやなものになるのは判りきっている。包丁の切れ味を評価したら、殺人にもその知識は転用できるだろう。ドライビングテクニックの教本は、逃走手段へと転用できるだろう。ハッキリいってきりがない。なにをもって、犯罪に繋がる可能性を定義するのだろうか? そもそも、それを定義する者の勝手な価値観によって、様々な表現が禁止されてしまう危険性のほうが遥かに大きいのも明らかだ。

 とはいえ、また精神的に未熟な子供の教育や、様々な受け手の倫理観的相違を、メディアを発信する側も考慮するから、ゾーニングという概念が存在する。今回の事件、容疑者は未成年の頃から同様の犯罪を繰り返していたようなので、なんらかの関連性も生まれるかもしれない。ただいずれにせよ、「ではエロゲーを始め、本件に関連しそうな表現を禁止(規制)しよう」という流れにもっていこうとする考え方は、犯罪の特異性ばかりに注目し、視野狭窄に陥った発想としか思えないのでした。




 そういえば、事件の容疑者宅からエロゲが1000点押収されたとのことだが、さて、それはエロゲ千本を指すのだろうか?
私は、そうは思っていない。恐らく、警察が押収したのはエロゲを含めたCD(DVD)ROM1000枚といったところだろう。エロゲ1本が複数枚のディスクで構成されるのは珍しくもないし、ゲーム以外の可能性も考慮すれば、彼の所有していたエロゲはせいぜい200〜300本程度ではないだろうか。この程度なら、ちょっとしたマニアなら普通に持っている本数だろう。

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